2013年2月アーカイブ
2013年2月12日 18:24 ( )結婚おめでとう。
小生のところで学位の研究をした小澤さんは、現在神戸女子短期大学食物栄養学科の助教です。昨年年末に報告することがあると言われました。3月には結婚するとのこと。おめでたいことで、夕方には外に出て祝杯を上げた次第です。
小澤さんは、小生のもとで学位取得のための研究をやりたいと言ってこられました。本学ではその頃、本人からの申請があれば7年間のうちに学位を取るチャンスを与えようと言うことになりました。週1日の特別研究日を与え、研究をやらせようという体制をつくりました。従って土、日を入れれば、週3日間の研究体制がとれるというわけでした。勿論その他の日でも暇な時間を見て、あるいは夜間でも研究が自由に出来るという恵まれた体制です。
小澤さんの研究テーマ「小麦粉の乾熱処理がパンケーキの性状に及ぼす影響について」が、スタートしたのは平成14年7月30日からで、本人の刻むような努力により6年目には国際専門誌に英文論文3報がアクセプトされました.その間も、仕事、仕事で短期大学の仕事は大変に多忙をきわめました。平成21年3月17日には正式に本学の食物栄養学博士を取得し、現在助教へと昇格してます。彼女の学園内での評価も高く、将来更に上へとすすむものと期待されます。
短大などでまじめに働く女性は、毎日の業務におわれ、なかなか結婚の縁を引き寄せられないのではないでしょうか。全く結婚する気持ちはなく、独身でこのままキャリアウーメンでやって行くのか。小澤さんもその中の一人かと思っていました。今回、突然の彼女の連絡には驚くと共に、小生の考え方が大きく誤っていたことがわかりました。
誰でも結婚は当然であり、家庭を持ってそして仕事をという考え方でしょう。社会の中にあって、家庭生活とともに自分を生かしてゆくという考え方です。そういう観点から女子学生を扱うこのような社会環境の中は、第3者が大いに力を入れないと結婚のチャンスは生まれるないと感じられました。
仕事の多忙さ、彼女の場合特に学位の件、昇格の問題などの件があり、その時期を失ったきらいがありました。
このケースは男性についても言えるでしょう。大学等の公的な研究機関で精力的に仕事を行なう場合、チャンスを逃すのです。現在大学教員も任期制が常識になりつつあります。3年の期限があり、その中で業績を上げないと次のステップへあがれません。そのため結婚の時期を逃し、なかなかチャンスがなく、そのまま40−50歳へと突入してしまいます。
お相手の方も時間的余裕の出たそのタイミングで合致したのでしょう。時期的に少々おくれても、気持ちが通じれば結婚すべきでしょう。
よい話で、ここに紹介いたしました。
小澤さんは、小生のもとで学位取得のための研究をやりたいと言ってこられました。本学ではその頃、本人からの申請があれば7年間のうちに学位を取るチャンスを与えようと言うことになりました。週1日の特別研究日を与え、研究をやらせようという体制をつくりました。従って土、日を入れれば、週3日間の研究体制がとれるというわけでした。勿論その他の日でも暇な時間を見て、あるいは夜間でも研究が自由に出来るという恵まれた体制です。
小澤さんの研究テーマ「小麦粉の乾熱処理がパンケーキの性状に及ぼす影響について」が、スタートしたのは平成14年7月30日からで、本人の刻むような努力により6年目には国際専門誌に英文論文3報がアクセプトされました.その間も、仕事、仕事で短期大学の仕事は大変に多忙をきわめました。平成21年3月17日には正式に本学の食物栄養学博士を取得し、現在助教へと昇格してます。彼女の学園内での評価も高く、将来更に上へとすすむものと期待されます。
短大などでまじめに働く女性は、毎日の業務におわれ、なかなか結婚の縁を引き寄せられないのではないでしょうか。全く結婚する気持ちはなく、独身でこのままキャリアウーメンでやって行くのか。小澤さんもその中の一人かと思っていました。今回、突然の彼女の連絡には驚くと共に、小生の考え方が大きく誤っていたことがわかりました。
誰でも結婚は当然であり、家庭を持ってそして仕事をという考え方でしょう。社会の中にあって、家庭生活とともに自分を生かしてゆくという考え方です。そういう観点から女子学生を扱うこのような社会環境の中は、第3者が大いに力を入れないと結婚のチャンスは生まれるないと感じられました。
仕事の多忙さ、彼女の場合特に学位の件、昇格の問題などの件があり、その時期を失ったきらいがありました。
このケースは男性についても言えるでしょう。大学等の公的な研究機関で精力的に仕事を行なう場合、チャンスを逃すのです。現在大学教員も任期制が常識になりつつあります。3年の期限があり、その中で業績を上げないと次のステップへあがれません。そのため結婚の時期を逃し、なかなかチャンスがなく、そのまま40−50歳へと突入してしまいます。
お相手の方も時間的余裕の出たそのタイミングで合致したのでしょう。時期的に少々おくれても、気持ちが通じれば結婚すべきでしょう。
よい話で、ここに紹介いたしました。
小麦デンプン粒表面の疎水化の新定量法について
雑誌,"Starke" に投稿していた論文が一ヶ月ぶりにメールで回送されてきました。結論は、このままではAcceptできない、論文を大きく修正せよ(Major Revise)ということでした。本誌はドイツの雑誌で、中心のレフェリーは、Glasgow Caledonian 大学 Prof. R. F. Testerさんです。
この論文は、小麦デンプン粒表面の疎水化をこれまで親油性の有無で求めてきたものを、乳化剤の一つであるSFAE(Sucrose Fatty Acid Ester=ショ糖脂肪酸エステル)で定量しようというものでした。いろいろ工夫して定量化をデザインしたのですが、レフェリーに言わせるともっとやれというものでした。
もっと詳細にアイデアをつめてゆけ。親油性との関連をもっと詳細に示せということです。
主レフェリーのTesterはじめ、2−3名のレフェリーは何れもこの世界の超ベテランで、的確にそのポイントを当方に言ってこられました。常々思いますが、彼らは当方の思いもよらぬ面を突いてくるわけで、世界は広いなと思います。諸外国にはレベルの高い人が目隠しで存在しています。彼らの学問をひっぱるレベルはなかなかいいと思います。更に腕を磨いて研究をやらねばならないと気付かせてくれます。
小麦デンプン粒を乾熱処理(120℃、2時間)するとデンプン粒表面が極めて強い疎水性(親油性)を示すようになります。この性質は水中でデンプン粒をなたね油などと一緒に強く撹拌し、放置するとデンプン粒は強くこの油と結合し、そのまま油を抱きかかえて水中に沈むことからも明らかです。
この疎水化をもっとスマートに定量したいのです。
水中でSFAE をこのデンプン粒と混合撹拌すると、SFAE はデンプン粒表面に結合することがわかりました。
SFAEの脂肪酸部がデンプン粒疎水基と結合したためです。SFAEを結合させたデンプン粒を十分に水で洗浄して未結合のSFAEを除去した後風乾し、ソックスレーを用いてエチルエーテルでデンプン粒に結合していたSFAEを遊離させ、そこに溶解します。
このSFAEのショ糖部は簡単に糖定量できます。こうして結合したSFAE量を定量することでデンプン粒表面の疎水性を測定するという方法です。
この論文は、小麦デンプン粒表面の疎水化をこれまで親油性の有無で求めてきたものを、乳化剤の一つであるSFAE(Sucrose Fatty Acid Ester=ショ糖脂肪酸エステル)で定量しようというものでした。いろいろ工夫して定量化をデザインしたのですが、レフェリーに言わせるともっとやれというものでした。
もっと詳細にアイデアをつめてゆけ。親油性との関連をもっと詳細に示せということです。
主レフェリーのTesterはじめ、2−3名のレフェリーは何れもこの世界の超ベテランで、的確にそのポイントを当方に言ってこられました。常々思いますが、彼らは当方の思いもよらぬ面を突いてくるわけで、世界は広いなと思います。諸外国にはレベルの高い人が目隠しで存在しています。彼らの学問をひっぱるレベルはなかなかいいと思います。更に腕を磨いて研究をやらねばならないと気付かせてくれます。
小麦デンプン粒を乾熱処理(120℃、2時間)するとデンプン粒表面が極めて強い疎水性(親油性)を示すようになります。この性質は水中でデンプン粒をなたね油などと一緒に強く撹拌し、放置するとデンプン粒は強くこの油と結合し、そのまま油を抱きかかえて水中に沈むことからも明らかです。
この疎水化をもっとスマートに定量したいのです。
水中でSFAE をこのデンプン粒と混合撹拌すると、SFAE はデンプン粒表面に結合することがわかりました。
SFAEの脂肪酸部がデンプン粒疎水基と結合したためです。SFAEを結合させたデンプン粒を十分に水で洗浄して未結合のSFAEを除去した後風乾し、ソックスレーを用いてエチルエーテルでデンプン粒に結合していたSFAEを遊離させ、そこに溶解します。
このSFAEのショ糖部は簡単に糖定量できます。こうして結合したSFAE量を定量することでデンプン粒表面の疎水性を測定するという方法です。