2010年9月13日 15:20 (瀬口 正晴)
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学会の意義
食品科学工学会は毎年今ごろ行われ、今年の第57回大会は東京農大でありました。暑中にもかかわらず全国から多くの研究者、関連の方々がここに集まりました。小生もこの巨大な大学内の会場探しに汗をかき、15分の発表をやってきました。
学会とは自分の仕事を発表し、不特定の聴衆の方々にそれを聞いていただき、色々なご批判、ご意見をいただく有り難い、有益な会です。
見ず知らずの方から、よいアドバイスをいただく。自分の仕事がこんな風にも見られるのか、自分では全く気の付かない点をうまくご批判していただく、何と有り難い会なのかと思います。
多数の聴衆の面前、自分の仕事の粗(あら)を捜され質問され、その質問やご意見に対し自分はうまく答えられず、イライラやきもきし、棒立ちになり、顔面赤面、ヒトによっては蒼白となり、頭の中がパニックになるヒトがいます。聴衆は、自分のこの姿を見て笑っているに違いない、自分のピエロぶりをなぜこんなところで、しかも金(参加費)を払いながらせねばならないのかと恐れるヒトがいます。ある女性は、発表事前に質問しそうなヒトに、此の場で質問しないように頼み回っているヒトがいました。しかし、これは全くの誤解です。そんなことはやらない方がいいです。
学会の目的はそんなところ、すなわち演者をさらしものにしたり、みんなで心の中で笑いものにしているということはありません。それは演者が自分でそのように思い込んでいるだけで、勇気を持ってそれを乗り越えていただきたいものです。
質問者は、発表者に対し、失礼のないように敬意をもって質問しておれられますし、そうすべきです。学会発表も何度かやるうちにそのあたりがわかってきます。しかしただ単に厚かましくなって、質問にも誠意を持って答えず、アドバイスも受け入れないようになってはこれも困ったものです。
学会で講演を聴きにきている多くのヒトも、貴重な時間、旅費を使ってきているのです。とんちんかんな質問をして、真剣な聴衆からは無駄な質問するな、と思われないようにすべきです。限られた時間内でのくだらない質問はかえって迷惑です。そのテーマに近いヒトの質問の方が演者にとっても非常に重要であり、学会の真のデスカッションの意味があります。従って質問もよく考えて、第3者の聴衆者にとってもなるほどと思われる質問が大切なのです。
もう10年以上前、アメリカでの非公開の学会、デンプン円卓会議によばれたことがあります。世界中からその道のスペシャリストのみを集めた会でした。驚いた事に、その会では世界トップレベルの先生方が会場の要所要所にいて、若手の誰がどんな質問をするのかを聞いていました。そして会の雰囲気が低下してくると、若い研究者に質問するようにけしかけるようにしてました。
若い学者はそれを受けて積極的に真剣に質問し、自分の学会への売り込みの様な雰囲気でした。
今思うと、実は、その会はそれが何と若手研究者たちのデビューの場面だったように思われました。その後眺めてみると、そこでよい質問する研究者など輝いていたヒトが、各大学のトップの座を与えられいるような構造になっていることに驚いた事があります。油断大敵で、アメリカではこうして学者を育てるのだなあと思いました。
将来の日本のサイエンス、学問を支えるヒトに優秀なひとが欲しいのは当りまえです。
アメリカと同じ構造は存在しているのでしょうか。若いひとは自分の意見をしっかり持ち、しっかり普段から勉強している事がその意見に繁栄し、それを誰かが見ている事に十分関心と注意が必要です。
学会とは自分の仕事を発表し、不特定の聴衆の方々にそれを聞いていただき、色々なご批判、ご意見をいただく有り難い、有益な会です。
見ず知らずの方から、よいアドバイスをいただく。自分の仕事がこんな風にも見られるのか、自分では全く気の付かない点をうまくご批判していただく、何と有り難い会なのかと思います。
多数の聴衆の面前、自分の仕事の粗(あら)を捜され質問され、その質問やご意見に対し自分はうまく答えられず、イライラやきもきし、棒立ちになり、顔面赤面、ヒトによっては蒼白となり、頭の中がパニックになるヒトがいます。聴衆は、自分のこの姿を見て笑っているに違いない、自分のピエロぶりをなぜこんなところで、しかも金(参加費)を払いながらせねばならないのかと恐れるヒトがいます。ある女性は、発表事前に質問しそうなヒトに、此の場で質問しないように頼み回っているヒトがいました。しかし、これは全くの誤解です。そんなことはやらない方がいいです。
学会の目的はそんなところ、すなわち演者をさらしものにしたり、みんなで心の中で笑いものにしているということはありません。それは演者が自分でそのように思い込んでいるだけで、勇気を持ってそれを乗り越えていただきたいものです。
質問者は、発表者に対し、失礼のないように敬意をもって質問しておれられますし、そうすべきです。学会発表も何度かやるうちにそのあたりがわかってきます。しかしただ単に厚かましくなって、質問にも誠意を持って答えず、アドバイスも受け入れないようになってはこれも困ったものです。
学会で講演を聴きにきている多くのヒトも、貴重な時間、旅費を使ってきているのです。とんちんかんな質問をして、真剣な聴衆からは無駄な質問するな、と思われないようにすべきです。限られた時間内でのくだらない質問はかえって迷惑です。そのテーマに近いヒトの質問の方が演者にとっても非常に重要であり、学会の真のデスカッションの意味があります。従って質問もよく考えて、第3者の聴衆者にとってもなるほどと思われる質問が大切なのです。
もう10年以上前、アメリカでの非公開の学会、デンプン円卓会議によばれたことがあります。世界中からその道のスペシャリストのみを集めた会でした。驚いた事に、その会では世界トップレベルの先生方が会場の要所要所にいて、若手の誰がどんな質問をするのかを聞いていました。そして会の雰囲気が低下してくると、若い研究者に質問するようにけしかけるようにしてました。
若い学者はそれを受けて積極的に真剣に質問し、自分の学会への売り込みの様な雰囲気でした。
今思うと、実は、その会はそれが何と若手研究者たちのデビューの場面だったように思われました。その後眺めてみると、そこでよい質問する研究者など輝いていたヒトが、各大学のトップの座を与えられいるような構造になっていることに驚いた事があります。油断大敵で、アメリカではこうして学者を育てるのだなあと思いました。
将来の日本のサイエンス、学問を支えるヒトに優秀なひとが欲しいのは当りまえです。
アメリカと同じ構造は存在しているのでしょうか。若いひとは自分の意見をしっかり持ち、しっかり普段から勉強している事がその意見に繁栄し、それを誰かが見ている事に十分関心と注意が必要です。
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