2011年3月 7日 16:58 (瀬口 正晴)
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ホットケーキの話−17
乾熱処理小麦粉によりクロリネーション同様の疎水化がPS区分に生じたこと、それがホットケーキ弾力性に大きく貢献したことをこれまで述べてきました。
乾熱処理(120℃,2時間)の熱処理で小麦デンプン粒表面のタンパク質が疎水化したことがその原因であることを述べました。
乾熱処理デンプン粒の疎水化(親油化)はデンプン粒表面のタンパク質の疎水化の原因と推察されましたが、このモデルとしてガラス粒、ガラス粉表面に牛血清アルブミン(BSA)を付着させ、乾燥後、120℃、2時間乾熱処理を行い、親油性のあることを確認しました。
そうならば、乾熱処理すればタンパク質はいずれも親水的だったものが疎水的に変化する傾向を示すのかどうが興味深いところです。
現在、乳化剤が、パン、ケーキ類加工食品類で多用され、それらが果たして体の中で安全なのかどうかという議論も米国などでは多いようです。
天然物のタンパク質ならばそれらは極めて安全でしょう。このタンパク質を乾熱処理して
その構造を一部疎水化して乳化性を与えることは食品工業的にも意義があろうと思われたからです。
ここでは何れも粉体のタンパク質(BSA (牛血清アルブミン)、卵アルブミン、カゼイン、大豆タンパク質、グルテン等)を乾熱処理(120℃、2時間)して、その後の親油性を調べました(Cereal Chem 63: 311-315, 1986)。やはり水との関係は低下し、オイルを吸収して親油性を示すことが認められました。
つづく
乾熱処理(120℃,2時間)の熱処理で小麦デンプン粒表面のタンパク質が疎水化したことがその原因であることを述べました。
乾熱処理デンプン粒の疎水化(親油化)はデンプン粒表面のタンパク質の疎水化の原因と推察されましたが、このモデルとしてガラス粒、ガラス粉表面に牛血清アルブミン(BSA)を付着させ、乾燥後、120℃、2時間乾熱処理を行い、親油性のあることを確認しました。
そうならば、乾熱処理すればタンパク質はいずれも親水的だったものが疎水的に変化する傾向を示すのかどうが興味深いところです。
現在、乳化剤が、パン、ケーキ類加工食品類で多用され、それらが果たして体の中で安全なのかどうかという議論も米国などでは多いようです。
天然物のタンパク質ならばそれらは極めて安全でしょう。このタンパク質を乾熱処理して
その構造を一部疎水化して乳化性を与えることは食品工業的にも意義があろうと思われたからです。
ここでは何れも粉体のタンパク質(BSA (牛血清アルブミン)、卵アルブミン、カゼイン、大豆タンパク質、グルテン等)を乾熱処理(120℃、2時間)して、その後の親油性を調べました(Cereal Chem 63: 311-315, 1986)。やはり水との関係は低下し、オイルを吸収して親油性を示すことが認められました。
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