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2011年4月13日 14:06 (瀬口 正晴)

カステラの話−4

ビスケットなどでも、小麦粉を枯らして作るとよいということを何かで読んだことがありました。

ある菓子職人は、自分の子供が体調を崩して食欲がなくなった時、子供にビスケットを食べさせたいと思った。しかし肝心の小麦粉が手許にない。しかし良く捜してみるとオーブンの上に古い小麦粉が隠れていた。この小麦粉で焼いてみたら、おいしくてできのよいビスケットが焼けたと言っていたというものです。


カステラでも同じでしょう。何かの経験で小麦粉を枯らすことが知られたのでしょう。新しい食の発見は常にそういうものです。

小麦粉を枯らす(エージング)ということについては、このようにそのプロダクトの出来不出来への影響が大きいことは昔から知られていました。


一般にわれわれの体では酸化することは空気中の酸素のなせる技で、老化につながるもので、好ましくはありません。


小麦粉の枯らしは、紙袋に入れてカビが生えない様にして、通風のいい暗所にそっと置いておくというものです。

何が一体小麦粉中で変化するのか。小麦粉は小麦を物理的に潰し、多くの組成の混合物です。したがって小麦よりは変化が早いはずです。

我々は便宜上これを水に溶ける水溶性区分、酢酸に溶けるグルテン区分、そしてそれらを除去したものを良く撹拌して遠心分離し、その2層にわかれた沈殿物を下層のプライムスターチ区分、上層のテーリングス区分に分画することが出来ます。

前者2つは10%づつ、後者2つは40%づつで、ほぼ100%を占めます。我々はこの内の後者2つのプライムスターチ(PS)、テーリングス(T)区分(両方で80%)の変化に注目してきました。

即ちPS, T区分はその回収率がエージング(枯らし時間)とともに変化することが観察されました。つまり新鮮なうちはPS区分 40%, T区分 40%だったものが、エージングとともに、PS区分が減り、その分T区分が増えるということです。最後はPS区分0%, T区分80%というようになります。

エージングでこのようにPS,T区分間に相互作用の起ることを観察しました。

この力は、PS区分であるデンプン粒表面の疎水化によるものなのか、このことを枯らすことも関連が大きく関心がありました。

続く

カテゴリ:

  • 瀬口 正晴


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