2011年6月28日 19:47 (瀬口 正晴)
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パンの話−4(冷凍ドウのはなし−1)
当研究室の冷凍ドウの論文が間もなくCereal Chemistry誌上に発表されますが、この仕事は小生のところで大学院を終えた森元さんの行なった仕事です。
冷凍ドウを用いて製パンを行なうというアイデアは古くからありましたが、これは製パンには時間がかかリすぎるからです。早朝に出勤して小麦粉を練リ、醗酵させ、オーブンでベーキングして客に出すまでには大変な時間がかかります。現在の人がこの仕事をなかなかやりたがらないのは当然でしょうか。
特に日本のパンは、西洋のようにキリスト教がらみ、パンはキリストの体であると言ったことはありませんし、パンを焼くのに時間をかけずに、もっと簡単に出来るようにと使われている方法です。
あるところまで、例えばオーブンでベーキングする直前のところまで調製して、そこの段階でパンドウを冷凍してしまうのです。
パンドウを冷凍することによって、製パン直前までその後の時間をフリーズしておけるというアイデアです。
必要になったらフリーザーから取り出し、これを解凍してオーブンでベーキングする訳です。
この方法は非常に便利で、世界中で広く利用され、さらに広がっています。
我々が現在買って食べている菓子パン、詰め物パンなどはこの方法でベーキングされています。そのデメリットなどは、このようにして食べてしまうと殆ど気がつきません。
冷凍ドウメカニズムの解明と冷凍による製パン性の劣化の対策に対しては、多く報告されています。
冷凍ドウを解凍してベーキングすると、製パン性(パン高、比容積)は大きく劣化し、パンは膨らまなくなるのです。その原因については、いろいろ考察されていますが、なかなか正確な改良にまでは至っていないのが現状と思われます。
先ほど述べたように、パンの中に肉、野菜、餡などといろいろ詰められたパンについては、そのパン生地の冷凍による多少の変化は中味の詰め物でごまかされてしまい、パン独自の劣化は全体的には認められなくなっているが冷凍ドウの現状です。
しかし詰め物を含まないパン、例えばフランスパンでは顕著にその効果が表れ,冷凍ドウによるフランスパンなどあり得ないのではないでしょうか。
冷凍ドウの研究は世界中の人が目の色を変えて取り組んできた研究テーマです。その後を追いかけるのでは仕方ありません。彼女は冷凍ドウと製パン性劣化との関係について何か新しい研究の糸口はないだろうかと、何度も何度も製パン試験を行ないました。
森元さんはこの冷凍ドウ悪変のメカニズム解明に取り組んでいるわけで、彼女はすでに本研究でインターナショナル紙に1報報告しています。彼女の冷凍ドウ研究への取り組みは以下のようです。
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冷凍ドウを用いて製パンを行なうというアイデアは古くからありましたが、これは製パンには時間がかかリすぎるからです。早朝に出勤して小麦粉を練リ、醗酵させ、オーブンでベーキングして客に出すまでには大変な時間がかかります。現在の人がこの仕事をなかなかやりたがらないのは当然でしょうか。
特に日本のパンは、西洋のようにキリスト教がらみ、パンはキリストの体であると言ったことはありませんし、パンを焼くのに時間をかけずに、もっと簡単に出来るようにと使われている方法です。
あるところまで、例えばオーブンでベーキングする直前のところまで調製して、そこの段階でパンドウを冷凍してしまうのです。
パンドウを冷凍することによって、製パン直前までその後の時間をフリーズしておけるというアイデアです。
必要になったらフリーザーから取り出し、これを解凍してオーブンでベーキングする訳です。
この方法は非常に便利で、世界中で広く利用され、さらに広がっています。
我々が現在買って食べている菓子パン、詰め物パンなどはこの方法でベーキングされています。そのデメリットなどは、このようにして食べてしまうと殆ど気がつきません。
冷凍ドウメカニズムの解明と冷凍による製パン性の劣化の対策に対しては、多く報告されています。
冷凍ドウを解凍してベーキングすると、製パン性(パン高、比容積)は大きく劣化し、パンは膨らまなくなるのです。その原因については、いろいろ考察されていますが、なかなか正確な改良にまでは至っていないのが現状と思われます。
先ほど述べたように、パンの中に肉、野菜、餡などといろいろ詰められたパンについては、そのパン生地の冷凍による多少の変化は中味の詰め物でごまかされてしまい、パン独自の劣化は全体的には認められなくなっているが冷凍ドウの現状です。
しかし詰め物を含まないパン、例えばフランスパンでは顕著にその効果が表れ,冷凍ドウによるフランスパンなどあり得ないのではないでしょうか。
冷凍ドウの研究は世界中の人が目の色を変えて取り組んできた研究テーマです。その後を追いかけるのでは仕方ありません。彼女は冷凍ドウと製パン性劣化との関係について何か新しい研究の糸口はないだろうかと、何度も何度も製パン試験を行ないました。
森元さんはこの冷凍ドウ悪変のメカニズム解明に取り組んでいるわけで、彼女はすでに本研究でインターナショナル紙に1報報告しています。彼女の冷凍ドウ研究への取り組みは以下のようです。
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