2011年7月12日 18:38 (瀬口 正晴)
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パンの話−6(冷凍ドウのはなし−3)
パンドウを−20℃に凍結し解凍後、製パンを行なうと、製パン性(パン高、比容積)は著しく低下いたします。このときパンドウから、それまで保持していたパンドウ中の一部の水を冷凍、解凍により遊離することが認められ、ドウを遠心分離すると上清液に集めることが出来ました。
冷凍解凍による製パン性の低下と、この遊離水量との間には大きな相関性のあることが分かりました。
森元さんは多くの種類の小麦粉をあつめ、これらを用いて同様の研究を進めました。製パンの分野では、ある1種の小麦粉だけではなく、他の多くの小麦粉でも同様の結果の得られることが大切なのです。何れの小麦粉でもその傾向は同じであることを確認しました。
ドウ中の水は、冷凍中にドウ成分(デンプン、タンパク質,多糖類等)から外れて、水だけ集まって氷結晶になる訳です。その際にタンパク質の変性、分解、でんぷんや多糖類等の変化、分解、相互作用など何か大きな物理的変化は生じるのでしょうか。あるいは氷結晶がパンドウ組織を物理的に破壊するのでしょうか?
染み出る水のことは置いておいて、森元さんは次のように実験を進めました。
イーストの冷凍解凍の影響はどうだろうかと。
イーストのみを凍結解凍させ、冷凍などしないパンドウにこれを入れて製パン試験しました。全く影響なく、コントロール同様の良い製パン性を与えました。
小麦粉ドウの冷凍解凍の影響はどうでしょうか。
小麦粉に水を加え小麦粉ドウを作り、その冷凍解凍を行ないました。そこに未冷凍のイースト添加して製パン試験を行ないました。コントロール同様の良い製パン性を与えました。
イースト醗酵後、冷凍解凍のパンドウへの影響はどうでしょうか。未冷凍の場合、きちんとした製パン性を与えるパンドウを、一度冷凍解凍すると、前述のように製パン性(パン高,比容積)は低下しました。イーストで発酵後、冷凍、解凍すると、もう駄目だということでした。
次に。
冷凍解凍による製パン性の低下と、この遊離水量との間には大きな相関性のあることが分かりました。
森元さんは多くの種類の小麦粉をあつめ、これらを用いて同様の研究を進めました。製パンの分野では、ある1種の小麦粉だけではなく、他の多くの小麦粉でも同様の結果の得られることが大切なのです。何れの小麦粉でもその傾向は同じであることを確認しました。
ドウ中の水は、冷凍中にドウ成分(デンプン、タンパク質,多糖類等)から外れて、水だけ集まって氷結晶になる訳です。その際にタンパク質の変性、分解、でんぷんや多糖類等の変化、分解、相互作用など何か大きな物理的変化は生じるのでしょうか。あるいは氷結晶がパンドウ組織を物理的に破壊するのでしょうか?
染み出る水のことは置いておいて、森元さんは次のように実験を進めました。
イーストの冷凍解凍の影響はどうだろうかと。
イーストのみを凍結解凍させ、冷凍などしないパンドウにこれを入れて製パン試験しました。全く影響なく、コントロール同様の良い製パン性を与えました。
小麦粉ドウの冷凍解凍の影響はどうでしょうか。
小麦粉に水を加え小麦粉ドウを作り、その冷凍解凍を行ないました。そこに未冷凍のイースト添加して製パン試験を行ないました。コントロール同様の良い製パン性を与えました。
イースト醗酵後、冷凍解凍のパンドウへの影響はどうでしょうか。未冷凍の場合、きちんとした製パン性を与えるパンドウを、一度冷凍解凍すると、前述のように製パン性(パン高,比容積)は低下しました。イーストで発酵後、冷凍、解凍すると、もう駄目だということでした。
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