2011年8月 4日 16:21 (瀬口 正晴)
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パンの話−9(冷凍ドウのはなし−6)
冷凍ドウで製パンを行なうと、製パン性(パン高、比容積)の低下とともにパンの表面(クラスト)に梨肌の出現が認められることはお話しいたしました。
梨肌とは果物の梨の表面にみられるつぶつぶ状の組織で、普通の製パンでは認められません。冷凍ドウで焼いたパンに出現するのです。
更に解凍時間をのばすとこの梨肌のつぶつぶは発達して大きなふくらみになり、何か火傷でもしたかのようなの袋になります。
パン表面に薄い膜で出来た袋状のものが多数生じるということです。
この原因は何か?ということがやはり問題になります。これまでの実験でパンドウを冷凍して解凍すると、ドウ表面に遊離水の溜まること、そしてそれを遠心分離で集めることが出来ることをお話ししました。
コントロール(未冷凍)ドウでは遊離水が僅かなでしたが、冷凍ドウではその量が増加すること、そしてその液量と製パン性低下との間に相関にのあることを話しました。
この遊離水が冷凍ドウによる製パンに劣化の大きな原因と考えて良さそうです。
この遊離水がパンドウの表面ににじみ出てきて、梨肌を引き起こすのでしょう。
前回示したように、お麩は膨化食品の一つでありますが、これは小麦グルテン中の水の膨張によるものであることは話した通りです。
これと同様のことがパンドウの表面で、遊離水が水蒸気に気化、その水蒸気によって膨らんだものと考えられます。
森元さんは、この梨肌やら、おでき状に膨らんだものを数値化が出来ないかと考慮しました。
"表面あらさ計"という装置があります。これは精密機器表面の凹凸を上からある装置でなどって、その表面のでこぼこを測定するものです。しかしこれは小さな範囲のものを測定するもので、しかも顕微鏡を使っています。
兵庫県工業試験場の先生らのご指導で、パンの表面部の、しかも一面積の表面のあらさをなどってみて、コントロールのスムースさに比べ、どのぐらいにでこぼこになっているのかを測定しました。冷凍ドウによるパン表面の梨肌を数値化できました。梨肌によるでこぼこを機械的に測定することが出来ました。
彼女はもっと広範囲のパン表面を、さらにもっとスケールの大きな"表面あらさ計"で測定しようと計画しています。
次に。
梨肌とは果物の梨の表面にみられるつぶつぶ状の組織で、普通の製パンでは認められません。冷凍ドウで焼いたパンに出現するのです。
更に解凍時間をのばすとこの梨肌のつぶつぶは発達して大きなふくらみになり、何か火傷でもしたかのようなの袋になります。
パン表面に薄い膜で出来た袋状のものが多数生じるということです。
この原因は何か?ということがやはり問題になります。これまでの実験でパンドウを冷凍して解凍すると、ドウ表面に遊離水の溜まること、そしてそれを遠心分離で集めることが出来ることをお話ししました。
コントロール(未冷凍)ドウでは遊離水が僅かなでしたが、冷凍ドウではその量が増加すること、そしてその液量と製パン性低下との間に相関にのあることを話しました。
この遊離水が冷凍ドウによる製パンに劣化の大きな原因と考えて良さそうです。
この遊離水がパンドウの表面ににじみ出てきて、梨肌を引き起こすのでしょう。
前回示したように、お麩は膨化食品の一つでありますが、これは小麦グルテン中の水の膨張によるものであることは話した通りです。
これと同様のことがパンドウの表面で、遊離水が水蒸気に気化、その水蒸気によって膨らんだものと考えられます。
森元さんは、この梨肌やら、おでき状に膨らんだものを数値化が出来ないかと考慮しました。
"表面あらさ計"という装置があります。これは精密機器表面の凹凸を上からある装置でなどって、その表面のでこぼこを測定するものです。しかしこれは小さな範囲のものを測定するもので、しかも顕微鏡を使っています。
兵庫県工業試験場の先生らのご指導で、パンの表面部の、しかも一面積の表面のあらさをなどってみて、コントロールのスムースさに比べ、どのぐらいにでこぼこになっているのかを測定しました。冷凍ドウによるパン表面の梨肌を数値化できました。梨肌によるでこぼこを機械的に測定することが出来ました。
彼女はもっと広範囲のパン表面を、さらにもっとスケールの大きな"表面あらさ計"で測定しようと計画しています。
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