2011年10月 6日 10:18 (瀬口 正晴)
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パンの話15 (カプシカム属野菜の製パン性に与える影響−5)
カプシカム属野菜の中に、岐阜県中津川市の特産のあじめ唐辛子という野菜がありますが、御存知でしょうか。八尋産業の大矢社長からサンプルが送付されてきて、製パン性への影響を確かめて欲しいとご要望がありました。
細長いアジメドジョウに似た真っ赤な唐辛子です。これをよく洗浄後、種子をぬいたあとミキサーで粉砕化し、フリーズドライしました。
早速製パン試験を行ないました。やはり小麦粉に対し8%の添加量で進めました。これまでのパプリカのように、コントロール(未添加)に比べよく膨化しました。
食べると大変にホットで、これを薄く切って、トースターで焼いてこりこりにして少し食べるとビールのつまみほどの味でしょうか。
やはりこの製パン性の改良効果のメカニズムもパプリカ同様に知りたいわけで、これまで述べたようなやりかたで学生に進めてもらいました。
あじめ唐辛子の粉体を水に懸濁後、オートクレーブにかけ、オートクレーブによる製パン性(パン高、比容積)に変化の無い事を確認して、多量の水(10L)に対し一晩透析を行ない、この透析外液と透析膜内の内液に分画するわけです。
透析内液は凍結乾燥し、透析外液(10L)は60℃以下でロータリーエバポレーターでシロップ状まで濃縮するのです。
その後、何れの乾燥物をも小麦粉にブレンドして製パン試験を行なうと、製パン性を増加させた区分はパプリカ同様に透析外液でした。透析内液には製パン性を増加させる力は無く、それを示す区分はパプリカ同様に透析外液でした。
やはり糖やアミノ酸等の低分子量区分が製パン性増加に効果のあることが判明したのです。
次にこの低分子量物質,主に糖とアミノ酸、ペプチド類からなるもののうち、何れの物質が製パン性増加効果の原因なのかを調べました。
利用したのはペーパークロマトグラフィー(PPC)のテクニックです。厚手濾紙を用いたPPCで多量のシロップを糖質区分、アミノ酸,ペプチド区分に分画し、夫々を濾紙より水で抽出して、濃縮後に製パン試験を行いました。
その結果、前述のパプリカで認められたように糖質区分の方にその製パン性増加(パンが良く膨らむようになる)の効果のあることがわかりました。
数々の糖質の内、何と言う物質(糖質)が効果的なキー物質なのかは不明です。果たして解明できるかどうか、目下検討中です。
次に。
細長いアジメドジョウに似た真っ赤な唐辛子です。これをよく洗浄後、種子をぬいたあとミキサーで粉砕化し、フリーズドライしました。
早速製パン試験を行ないました。やはり小麦粉に対し8%の添加量で進めました。これまでのパプリカのように、コントロール(未添加)に比べよく膨化しました。
食べると大変にホットで、これを薄く切って、トースターで焼いてこりこりにして少し食べるとビールのつまみほどの味でしょうか。
やはりこの製パン性の改良効果のメカニズムもパプリカ同様に知りたいわけで、これまで述べたようなやりかたで学生に進めてもらいました。
あじめ唐辛子の粉体を水に懸濁後、オートクレーブにかけ、オートクレーブによる製パン性(パン高、比容積)に変化の無い事を確認して、多量の水(10L)に対し一晩透析を行ない、この透析外液と透析膜内の内液に分画するわけです。
透析内液は凍結乾燥し、透析外液(10L)は60℃以下でロータリーエバポレーターでシロップ状まで濃縮するのです。
その後、何れの乾燥物をも小麦粉にブレンドして製パン試験を行なうと、製パン性を増加させた区分はパプリカ同様に透析外液でした。透析内液には製パン性を増加させる力は無く、それを示す区分はパプリカ同様に透析外液でした。
やはり糖やアミノ酸等の低分子量区分が製パン性増加に効果のあることが判明したのです。
次にこの低分子量物質,主に糖とアミノ酸、ペプチド類からなるもののうち、何れの物質が製パン性増加効果の原因なのかを調べました。
利用したのはペーパークロマトグラフィー(PPC)のテクニックです。厚手濾紙を用いたPPCで多量のシロップを糖質区分、アミノ酸,ペプチド区分に分画し、夫々を濾紙より水で抽出して、濃縮後に製パン試験を行いました。
その結果、前述のパプリカで認められたように糖質区分の方にその製パン性増加(パンが良く膨らむようになる)の効果のあることがわかりました。
数々の糖質の内、何と言う物質(糖質)が効果的なキー物質なのかは不明です。果たして解明できるかどうか、目下検討中です。
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