2012年2月 3日 10:18 (瀬口 正晴)
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パンの話29 (マイタケ/小麦粉によるパン−1)
以前にもご紹介した事のある岐阜の八尋産業、大矢社長がやってきて、各種キノコパウダーを持ってこられました。製パン材料に使えないだろうかと。いろいろなキノコのサンプルの中でマイタケ粉末が面白そうなのでマイタケの製パン試験をする事としました。
マイタケはかつては山奥に生えていたキノコで、入手困難の貴重なキノコでした。しかしそれを食べたヒトは、余りの美味しさに舞ってしまったという事からマイタケと命名されたのだと聞きました。おいしいキノコの代表です。しかし以前はシイタケのように簡単には栽培が出来なかったキノコで、現在の松茸のようなキノコだったようです。このキノコも栽培が可能となり、現在では雪国(株)などで多く栽培され、我々は食品売り場で簡単に安価で購入できます。
マイタケは茶碗蒸しなどに入れると、茶碗蒸しの卵が固まらなくなるといわれ、調理に少々工夫が必要なキノコです。
近年マイタケの水抽出液に強い抗腫瘍性のある事がわかり、この抽出液がガン研究の一つの糸口とされています。神戸薬科大学でこの研究されていると伺ってます。マイタケ多糖類の抗腫瘍性と思われます。
このパウダーが大矢氏から小生のもとに届けられたのです。早速数%ほど小麦粉にブレンドして製パン試験を行いました。
まず小麦粉の吸水率を測定するのですが、ブラベンダーファリノグラフのミキサーに粉を入れ、少しずつ加水しながらある温度(30℃)で撹拌してゆきます。その間の粘度変化をもとめてゆくのです。撹拌を続けると次第に小麦粉は水を吸水して粘度が落ちてゆきます。ある粘度(500BU)に達した時の加水量をその小麦粉の吸水率とします。これを製パン時の加水量とするのです。最も製パンに適したよく粘りの出る加水量という事です。
しかし驚いたことに、このマイタケを小麦粉に、鼻水のような液状になってしまったのです。
こんなドウではパンは得られません。そんな状況でした。パンは出来ないのです。
つづく
マイタケはかつては山奥に生えていたキノコで、入手困難の貴重なキノコでした。しかしそれを食べたヒトは、余りの美味しさに舞ってしまったという事からマイタケと命名されたのだと聞きました。おいしいキノコの代表です。しかし以前はシイタケのように簡単には栽培が出来なかったキノコで、現在の松茸のようなキノコだったようです。このキノコも栽培が可能となり、現在では雪国(株)などで多く栽培され、我々は食品売り場で簡単に安価で購入できます。
マイタケは茶碗蒸しなどに入れると、茶碗蒸しの卵が固まらなくなるといわれ、調理に少々工夫が必要なキノコです。
近年マイタケの水抽出液に強い抗腫瘍性のある事がわかり、この抽出液がガン研究の一つの糸口とされています。神戸薬科大学でこの研究されていると伺ってます。マイタケ多糖類の抗腫瘍性と思われます。
このパウダーが大矢氏から小生のもとに届けられたのです。早速数%ほど小麦粉にブレンドして製パン試験を行いました。
まず小麦粉の吸水率を測定するのですが、ブラベンダーファリノグラフのミキサーに粉を入れ、少しずつ加水しながらある温度(30℃)で撹拌してゆきます。その間の粘度変化をもとめてゆくのです。撹拌を続けると次第に小麦粉は水を吸水して粘度が落ちてゆきます。ある粘度(500BU)に達した時の加水量をその小麦粉の吸水率とします。これを製パン時の加水量とするのです。最も製パンに適したよく粘りの出る加水量という事です。
しかし驚いたことに、このマイタケを小麦粉に、鼻水のような液状になってしまったのです。
こんなドウではパンは得られません。そんな状況でした。パンは出来ないのです。
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