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2012年6月11日 16:19 (瀬口 正晴)

パンの話40 (炭化セルロース粒/小麦粉によるパン−9)

ヒトの消化器官のはなしといえば、さいごは大腸、肛門です。ある先生から大便研究の著名な研究者を紹介していただきました。

そのかたは辨野義己先生です。先生の著書「べんのお便り」を読みましたが、きわめて有意義で面白かったので皆さんにご紹介します。本著は幻冬舎の出版であり、絶版になっています。当方の本は、PCを頼りにアマゾンから入手した貴重な本でした。PCから本の入手が可能です。読んでみると文章も快調な良著です。



エリスロシンのようなキサンチン系色素が体内で炭化セルロース粒と吸着反応する事に大変に興味をいだいております。


その時に大切なのは口腔から肛門までのpHの変化です。その時のエリスロシンと炭化セルロース類との吸着反応の変化です。

いくら実験室内のカラム法を用いてエリスロシンが炭化セルロース粒に吸着するのであると言っても、体内では一体どうなるのですかと質問が生じます。

それは体内のpHとの関わり合いはどうなるのかという点です。体内の消化器官でのpHはどうなっているのですかという事です。

本著は、特にヒトの大便のpHに多くの情報がありました。

本著によると、口腔内唾液 pH6.8,  胃液pH 1.0, 膵液pH7.5−8.0, 胆汁pH 7.8-8.6, 小腸 pH6.0-7.0, 大便では健康な人のpHは通常はpH6.5程度でやや酸性側にあるといわれます。新生児などとなると、pHはなんとpH4.5という酸性です。乳酸菌の生産する乳酸によるためです。健康なヒトほど大腸内は酸性側です。

我々の研究では炭化セルロース粒へのエリスロシンの吸着は、pH6.5ならかなりしっかりしてます。

辨野氏によると、健康な人の酸性は、腸内細菌の乳酸菌による乳酸によるということです。健康体から外れてくると、大腸内のpHはアルカリ側に傾き、体内ではクロストリジウムによるタンパク質の腐敗が始まりアンモニア等のアルカリ物質が溜まってきます。
醗酵から腐敗であり、腐敗産物は体中にとどまり、発ガン性等の原因になるといわれます。

この本では盛んに乳酸菌の紹介があり、大腸内の酸性保持が健康者にとって重要である事が強調されております。



つづく

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