2013年12月アーカイブ
2013年12月26日 12:51 ( )日本穀物科学研究会(日穀研)会長に指名されて
12/6の第156 回の日本穀物科学研究会時に次期本会会長の指名されました。任期は2年間です。
私はこれまでアメリカ穀物科学者会議(AACCI=American Association of Cereal Chemists, International)にずっと参加し、知らないうちに35-40年以上のメンバーです。この会議が世界の穀物科学界の中心です。
私は目下AACCI Japan SectionのVice Presidentでもあることからもこの指名があったものと思っております。今回の重責はやらねばならない仕事と思っています。
本会は、故松本 博先生(神戸女子大学名誉教授)らが友人同士で穀物関連論文の勉強会をされたのがその契機と伺っています。
昭和49年11月結成で、今回第156回を迎えるという長い歴史を有する会です。これから会の流れをどうすすめるかということが私の役割でしょう。
やはりAACCIとの連動が大切でしょう。メールなど有効に使い、メンバーには新しい情報を流してゆきたいものです。明年4月がスタートです。
新メンバーの加入も求めてます。
私はこれまでアメリカ穀物科学者会議(AACCI=American Association of Cereal Chemists, International)にずっと参加し、知らないうちに35-40年以上のメンバーです。この会議が世界の穀物科学界の中心です。
私は目下AACCI Japan SectionのVice Presidentでもあることからもこの指名があったものと思っております。今回の重責はやらねばならない仕事と思っています。
本会は、故松本 博先生(神戸女子大学名誉教授)らが友人同士で穀物関連論文の勉強会をされたのがその契機と伺っています。
昭和49年11月結成で、今回第156回を迎えるという長い歴史を有する会です。これから会の流れをどうすすめるかということが私の役割でしょう。
やはりAACCIとの連動が大切でしょう。メールなど有効に使い、メンバーには新しい情報を流してゆきたいものです。明年4月がスタートです。
新メンバーの加入も求めてます。
安田敬子研究室 研究内容
特定給食施設、特に社員食堂や学生食堂において、行動変容に至らしめる効果的な指導方法を、アンケートおよび介入調査で検討します。保育園や幼稚園での幼児期からの食育についても同様。詳細テーマに関しては相談の上、決定します。学習した栄養教育論、栄養プログラム論を実践できる内容です。
木村万里子研究室 研究内容
1.雑豆・海藻中の新規機能性成分の探索(実験)
雑豆や海藻類は、日本の伝統的食材であるとともに栄養価値の高い食材ですが、その利用は年々減少しています。それらに含まれる新規機能性成分(オリゴ糖、ペプチド)の探索を行います。
2.豆類・海藻類の需要促進のための調査研究
摂取量が減少している背景要因を明らかにするために、様々な観点からアンケート調査を行います。また、海外での豆類・海藻類の利用状況や加工食品・料理等について調べます。
雑豆や海藻類は、日本の伝統的食材であるとともに栄養価値の高い食材ですが、その利用は年々減少しています。それらに含まれる新規機能性成分(オリゴ糖、ペプチド)の探索を行います。
2.豆類・海藻類の需要促進のための調査研究
摂取量が減少している背景要因を明らかにするために、様々な観点からアンケート調査を行います。また、海外での豆類・海藻類の利用状況や加工食品・料理等について調べます。
金子みち代研究室研究内容
鉄成分を多く含む植物であるカルカデ入りのパンを作成して、このパンを日常的に摂取することにより貧血が改善されることを検討します。まず、マウスに鉄成分を除いた飼料を摂取させ、鉄欠乏性貧血モデルの動物とします。その後、カルカデパンを飼料に混ぜて飼育し、貧血の改善を検討する予定です。
2014年度農芸化学会大会に向けて
3月27-30日に、2014年度農芸化学会大会が明治大学で行われるというアナウンスメントがありました。当方の研究で目下興味を持っているテーマを行う予定です。1題は、冷凍ドウの製パン性の研究であり、1題はアルギン酸エステルによる製パン性改良効果の研究です。
冷凍、解凍ドウの製パン性の低下は、そのドウに新たにイースト、砂糖を添加し、re-mix、再発酵すると、パンは元の状態に回復することが明らかになり,冷凍ドウ中の水の分布の変化が原因と判断されました。
従って、ドウ中の水が冷凍にされてもマトリックス中で動かなければいいわけで、そのため保水性の高い多糖類(キサンタンガム、タマリンドシードガム,グアガム等)を冷凍ドウに入れて解凍後製パンすると、かなり製パン性のよくなる事がわかりました。
この中でも特にキサンタンガムの添加効果が面白かったです。
220℃のオーブン中で、イーストは10分以内に死滅するでしょう。イーストのガス発生は止まり、水蒸気の力で膨化はつづくでしょう。しかし、オーブンから 5、10、20、30分後にパンを取り出すと、キサンタンガムを含まないコントロールのパン高、比容積は10分後にはほぼ一定となり、それ以上の増加は認められませんでした。グルテンの熱変性、デンプンのα化でパン組織が固化して、気体は穴から抜けたためでしょう。
しかしキサンタンガム添加パンは、10分を超えて, 30分でもなお膨張を続けました。ドウは裕に100℃に達しています。もともとの加水量が違います。
加水量はブラベンダーファリノグラフから求めた量で、製パン性の最も良くなる加水量(BU=500)です。これ以上の水量にするとドウに緊張感が消えて行きます。500BUの値は、小麦粉の結合水(Bound water) に近い水量と言えるでしょう。それ以上の自由水(Free water) はドウの粘性を落とします。
キサンタンガム添加でドウ中の結合水を上昇させます。この事はドウ中の結合水をふやし、コントロールと同一加熱下でも多少でも水量はキサンタンガム添加の方が多いです。温度が100℃になってもこの水の量はドウに粘性を与え続け、気化した水蒸気の力でなお伸び続けるのでしょう。
この事は、もう一題の発表、アルギン酸エステルによる製パン性増加についても言える事です。アルギン酸エステルを1.5%添加したパンドウは吸水率が上昇し、製パン時の加水量はふえ、コントロールと同一の温度下で、その水はドウに粘性を与え続けるでしょう。その温度でコントロールは膨化を止めても、アルギン酸エステル添加ドウは水蒸気の示すガス圧で膨化し続けるでしょう。その結果、アルギン酸エステルの添加効果で大きなパンになりました。
冷凍、解凍ドウの製パン性の低下は、そのドウに新たにイースト、砂糖を添加し、re-mix、再発酵すると、パンは元の状態に回復することが明らかになり,冷凍ドウ中の水の分布の変化が原因と判断されました。
従って、ドウ中の水が冷凍にされてもマトリックス中で動かなければいいわけで、そのため保水性の高い多糖類(キサンタンガム、タマリンドシードガム,グアガム等)を冷凍ドウに入れて解凍後製パンすると、かなり製パン性のよくなる事がわかりました。
この中でも特にキサンタンガムの添加効果が面白かったです。
220℃のオーブン中で、イーストは10分以内に死滅するでしょう。イーストのガス発生は止まり、水蒸気の力で膨化はつづくでしょう。しかし、オーブンから 5、10、20、30分後にパンを取り出すと、キサンタンガムを含まないコントロールのパン高、比容積は10分後にはほぼ一定となり、それ以上の増加は認められませんでした。グルテンの熱変性、デンプンのα化でパン組織が固化して、気体は穴から抜けたためでしょう。
しかしキサンタンガム添加パンは、10分を超えて, 30分でもなお膨張を続けました。ドウは裕に100℃に達しています。もともとの加水量が違います。
加水量はブラベンダーファリノグラフから求めた量で、製パン性の最も良くなる加水量(BU=500)です。これ以上の水量にするとドウに緊張感が消えて行きます。500BUの値は、小麦粉の結合水(Bound water) に近い水量と言えるでしょう。それ以上の自由水(Free water) はドウの粘性を落とします。
キサンタンガム添加でドウ中の結合水を上昇させます。この事はドウ中の結合水をふやし、コントロールと同一加熱下でも多少でも水量はキサンタンガム添加の方が多いです。温度が100℃になってもこの水の量はドウに粘性を与え続け、気化した水蒸気の力でなお伸び続けるのでしょう。
この事は、もう一題の発表、アルギン酸エステルによる製パン性増加についても言える事です。アルギン酸エステルを1.5%添加したパンドウは吸水率が上昇し、製パン時の加水量はふえ、コントロールと同一の温度下で、その水はドウに粘性を与え続けるでしょう。その温度でコントロールは膨化を止めても、アルギン酸エステル添加ドウは水蒸気の示すガス圧で膨化し続けるでしょう。その結果、アルギン酸エステルの添加効果で大きなパンになりました。