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2013年5月アーカイブ

2013年5月27日 14:02 (瀬口 正晴)

製パン性とアラビノースについて

大分以前になるが、本学に檜作 進先生という糖質科学の研究者がこられ、赴任と同時に小生のところにきてアラビノース(五炭糖の一種)の話をされた。

現在アラビノースの生理学的機能がちっともわかってないし、古い論文にこのアラビノースの奇妙な存在が記載されていると言われました。

アラビノースのことを調べたいのだが力を貸してほしいということでした。製パンにアラビノースがどのように機能するか調べて欲しいというものでした。

やってみましょうということで、アラビノースを小麦粉に添加して製パン試験をしたことがありました。その結果、製パンへの添加効果は無かったようでした。


その後アラビノースの話はどうなったかは聞いてませんでしたが、今回本学助手の岩田さんの学位審査があり、小生にその審査依頼が来たことから、再びそのアラビノースのことがでてきました。


岩田さんの論文(合計3報)を読ませてもらうと、みかんの皮の白いところ、アルベト中の食物繊維にアラビノースが含有されており、これを利用して体中でBifidobacterium (乳酸菌)が生育するというものでした。


ヒトの体によいとされる乳酸菌、Bifidobacterium 生育にこのアラビノースが関与するというもので、しかもみかんの皮にそれがあるという発見でした。本菌にはアルベトからアラビノースをリリースする酵素があるようです。

みかんの皮、アルベトの利用は興味深いところです。

2013年5月16日 07:35 (瀬口 正晴)

石巻、女川の現状報告会(5/16/013)

神戸女子大で5/16以下のように報告会行いました。

2年前(2011年)の3月11日に東日本大震災、M8.8 or 9.0-9.2が起こり、あれから大分時間が経ちました。今回8月には本学上野教授を中心に学生とともにバスで東北被災地を巡ってくるとのこと、大変に結構なことと思いました。

小生、被災後3度、石巻女川方面をみてきました。石巻、女川は牡鹿半島の先端にある、リアス式海岸の良港です。実は小生は子供の頃、父親の仕事の関係で女川に住み、女川第2小学校の卒業生です。そんな関係でその自分の住んでいたところなどの様子をみて来たのです。

だから石巻もよく知っておりました。場所は仙台から電車で牡鹿半島の先端まで向かいました。
仙台からは仙石線があり、石巻まで行き、そこからさらにJR女川線で女川まで行きます。女川はJRの終点で漁港としては良好で、昔から漁業界者、水産会社が結集しているところでした。いまは女川の一つ手前の浦宿まで修復してます。あとはバスです。


石巻は女川に比べ、さすがに都会だけあって、復旧は早く、2回目には(昨年、 8/14
)かなり復旧していました。3回目いったとき(今年、 3/11) には、ある地区を青山学院大学が責任を持ってし復旧修復したということでその修復地区には大きな感謝の写真が出ていました。

それがこの写真です。

青山学院大学のある研究室などが中心になってやってました。

しかし女川はもっとひどくやられたため、本質的な修理をせねばならぬということでしょう。3年経ったけど相変わらず町は被災時そのままです。

甲子園のような大きなグラウンド状に放置されていて、元女川町中心部には縦横にダンプの道路ができていて、歩行者は危険な状況でした。子供のときの本屋(酒井本屋)、薬局(村中薬局)に友達がいたけど、その家屋などは跡形もありません。
JR女川駅が全くないのですから。

女川の町は津波(14.8m)で大きなビルが波の力で引き倒されていることが有名です。
2-3件のビルが町のまん中に倒れており、あるものの中には赤い自家用車がはまっている例もありました。

女川町はこのまま記念館としてとっておくのでしょうか。

小生の高校(仙台二高等校)の同窓会が3月に大阪であり、その時卒業生の仙台土木課の人が、講演されました。彼の示したスライドが我々に大きな衝撃を与えましたが、その写真を今回送ってもらったので皆さんにお見せします。

いまさら被災地をみて何になるのだという意見もありましょうが、この土木課の宮城県の人は、そうではなく、 "東北の状況を,広く知って頂くことは今後の防災にも非常に大切なことと思います。"現地では震災を「忘れられること」が一番つらいです。被災地であるはずの仙台市内でも,街なかは平静を取り戻し心ない人も多くなってきています。宮城県では,貴重な経験をした者として,全国の皆様に発信して行く責任を負ったと思っておりますので,「津波伝承プロジェクト」を立ち上げ要請があれば講演を行う準備を進めています。しかし,講演を行うよりも,現地を見ていただくのが一番と思います。まさに「百聞は一見にしかず」ですね。と言っておられます。

皆さんの8月のボランテア旅行は参加学生に大きな影響をあたえることと思います。皆さんぜひご参加ください。

北海道に釧路原野があり、低湿地帯が有名ですが、これなども震災被災地を放置にしておき、その結果、釧路湿原になってしまったのです。

 以下石巻、女川の写真、その他、宮城県の写真です。



石巻

石巻


石巻                                            女川

女川

女川

女川

女川

2013年5月 6日 12:33 (瀬口 正晴)

貝原 俊民先生からの励ましのおことば

このブログも数年間、書き続けてきました。初めの方を忘れてしまわないようにと、非売品ですが、昨年1冊の本「パンを研究する中で」にしました。

少ない印刷部数で、知人の方に挨拶代わりに差し上げました。大抵の人は喜んでくれましたが、果たしてどのぐらい読んでくれているかは疑問です。


神戸女子大学の前理事長の貝原俊民先生は、元兵庫県知事で、本県の大震災復興の立役者であられた方で、私が学生部長、学部長を担当している時に理事長をしておられた方でした。極めて人望の厚い方で、私などにもいろいろとご教示いただいた先生でした。

先生からはこれまでお書きになったものをいろいろいただいた経緯があり、先生にも一冊察し上げました。直ちにお手紙をいただきました。


「これから読ませていただきます。このようなブログでの情報発信は、極めて大切な仕事です。」と励ましのお言葉をいただきました。

私の僅かな情報発信に対して、このように意義付けをしていただき、百万の援軍を得たような感想をいだいた次第でした。

皆様にご報告いたします。

2013年5月 6日 11:52 (瀬口 正晴)

ICC (International Cereal Congress) CONFERENCE 2013-PERTH, WESTERN AUSTRALIA  and 63rd Australian Cereal Chemistry Conference 25th-28th August, 2013 のジョイントの国際穀物学会への参加準備

上記の誘いのメールがありました。パース、フリーマントルは懐かしいところです。

出席すると返事しました。

その学会発表の内容を以下示します。



冷凍ドウの研究は、これまで研究生の森元さんが中心になって進めてきました。冷凍、解凍によりドウ中の水が遊離し、このことが製パン性(パン高、比容積)低下に結びつくのではと言ってきました。

この水の遊離がパンに必要なドウの粘性を低下させるため、製パン性低下に結びついてくることを示しました。

解凍したドウをそのまま再ミックスすると、製パン性の回復することからもそのことが明らかされました。

今回は冷凍する前のドウの中に、ある種の多糖類を添加して、その結合水を遊離しにくくしたらどうなるかと言う論文でした。

多糖類のグアガム、キサンタンガム、ローストビーンガムの3種類が興味深い挙動を示しました。解凍後のキサンタングム添加ドウなどは、オーブンで高温になりイーストが死んだ後も膨張を続け、ベーキングの最後などまで伸び続けるのでした。

このあたりを口頭発表する予定です。

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