ルルドの思い出;
2015年6月、フランス、パリで 6th International Fibre Conference 2015の国際会議があり、"Effects of size of cellulose granules on dough rheology, microscope, and bread-making properties" のタイトルで発表しました。大阪11時25分発、シャルル・ドゴール空港16時45分着、所要時間12時間30分の長旅でした。6/2の私の発表は18時からでした。終了後の翌日、ルルドまで足を伸ばしました。ホテルからタクシーで25分ほどのモンパルナス駅まで行きました。6時25分モンパルナス駅発、ルルド10 時25分着TGV 8571の二等車に乗りパリから5時間、広いフランスの田園風景を見ながらそのうちピレネー山脈の山中にどんどん入ってゆきたどり着いた宗教の町でした。ルルドはカトリックの聖地であり、ここで1800年代にベルナデッタが聖母マリアのお告げを受けたところです。ベルナデッタは殆ど文盲のような女の子で教会の雑用係でした。しかし信心深く、マリアをしたってルルドの水脈の流れ出る洞窟の中で毎日祈りを捧げていた様です。ある日、いつもの様にその洞窟でマリアを祈っていると、そこに薄いブルーの帯をしたマリアが出現したのです。ベルナデッタはマリアに問いかけ、大きな感動を受けました。ベルナデッタは急いで教会に戻り、その様子を包み隠さず周囲のシスター方へ報告しました。しかし殆ど相手にされなかったようです。こんな事が幾度かあったようです。その後、たびたびのマリアの出現に、周囲もベルナデッタにマリア像を見るようになっていったのでしょう。ルルドには大きな病院が幾つかあり、多くの患者が療養していました。広場で行われる夜のミサなどには若いボランテイアが大きなベッドに患者をのせ、ミサ聖祭に参加していました。ベルナデッタがマリアと会った洞窟の壁からは水が染み出ています。この水は奇跡の水で有名でした。多くのヒトがそれを飲んだり、身を清めたりして病気回復を祈ってました。ノーベル賞受賞医、アレクシー・カレルはこのルルドで多くの奇跡を見ています。カレルによるルルドの医学事務局報告は、以下のように述べています。「治る過程は一人一人ほとんど同じである。多くは鋭い痛みがある。そして突然、治ったという感じを持つ。解剖学的な損傷の疫痕化する速度が普通の場合よりずっと早い事は確かである。この現象が起こるのにかかせない条件としては、祈りがあるだけである。その病人のまわりの誰かが祈りの状態になるだけで十分である。奇跡の主な特徴は、器官が回復する過程が極めて迅速な事である」と。このようにして奇跡がおこるのです。ルルドを訪ねることで、祈るという行為は何かしら人間に与えられた重要な行為と感じられました。こうしてベルナデッタの住まい、洞窟、マリア像などを見ることができました。聖水瓶を4個買い、満水にして持ち帰りました。さて帰国、6月4日ルルド発LD、7時発パリ行き飛行機に乗らねばなりません。朝4時半ホテルの事務所に降りてチェックアウトです。真っ暗な中、ホテル親父さんも降りてきて、彼に鍵を返すことができ、タクシーを呼んでもらいました。その間、彼はなんと私のためにコーヒーとパンを出してくれました。タクシーはまだ誰もいない空港につき、6時ごろやっとチケットをもらいました。7時12分フライト中、ピレネー山脈に雪が被っているのが見えました。パリではオルリー空港よりドゴール空港まで行かねばなりません。ドゴール空港は広くてわかりにくく、マシンガンを持つ兵士からパスポートを見せろなどとと言われました。6/5、 8時35分大阪に帰りました。
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